
前回に引き続き、設計がメインの内容になります。
■設計情報について
ここでいう設計というのは、IATF16949:2016の8.3『製品及びサービスの設計・開発』がそれにあたります。この項目はISO9001:2015の一般要求事項に加えて、設計・開発の計画、管理、インプット、アウトプット、変更について規定されています。
設計情報チェックリストでは、設計の一般的な内容(経営資源、製品設計のスキル、特殊特性など)、図面、技術仕様、材料について質問されています。
計画された設計や開発に対して、考慮すべきことが決められたタイミング行われているか確認してみてくださいね。
APQPチェックリストについて
⇒【APQPチェックリスト】IATF16949はもう怖くない!
■APQPチェックリスト~A02 設計情報
・設計開発にあたり、新規のものはあるか?
新規の材料、治工具類、工程や新技術がるかどうかということ。
経営資源は投入され、充分に対応できるのか。
このまま開発を進めていけるのか確認してください。
・設計FMEAをチェックリストで確認したか?
・製造性及び組立性を考慮した設計になっているか?
原文の英語ではDFMA(デザイン フォー マニュファクチャリング&アッセンブリ)となっている。
DFMEAと似ているので注意が必要ですね。
寸法許容差についても考慮が必要になります。
・実験計画法について考慮したか?
実験計画法については、農学や薬学に関連があるので、
興味がある方は調べてみると面白いです。
私自身はあまり明るくないのですが、酸性やアルカリ性、そして中性などの性質を考えるのに適しているようです。
・サービスや保全(メンテナンス)の問題は考慮したか?
顧客要求の有無がポイントになりますが、要求がある場合の経営支援が必要になります。
経営者の支援については、設計開発の終了時にレビューが必要になります。
問題解決のために支援をもらうことも重要ですが、情報提供する意味も含めてレビューは重要になります。
・特殊特性について明確になっているか?
特殊特性については、顧客要求があるか?自主的に管理する項目を決めているか?材料に対して決定しているか?
・図面については以下明確になっているか?
基準寸法は明確になっているか?
管理点と基準面は明確になっているか?
寸法公差は製造標準と整合されているか?
・試作のコントロールプランはあるか?
顧客要求がない場合の要否は、組織の判断によります。
⇒コントロールプランのチェックリストはこちら
・性能仕様を確認するため試験は要求通り実施しているか?
試験条件は使用条件を満足しているか?
性能仕様の下限上限を確認しているか?
製品試験は全て社内で実施するか?もしくは承認された外部試験所で実施するか?
試験のサンプル数や頻度は適切か?
顧客の承認を得ているか?
・材料について以下の内容が実施されているか?
耐久性試験は実施されているか?
受入プロセスはあるか?
材料特性は社内で確認するか?
材料の取り扱い、保管について考慮しているか?
書籍のおすすめはこちら
「対訳IATF16949:2016 自動車産業品質マネジメントシステム規格」

品質並びに
技術的なスキルアップを求める方はこちらもご覧ください。
A03⇒【A03新規の設備・治工具・試験装置】APQPチェックリスト
コメント