どうも品質まにあ(@hinshitsumania)です。
「モンドセレクション17年連続最高金賞受賞」などの、メダル柄の表示を見たことありますか?
多くの方がきっと目にしたことあると思います。
今回は“モンドセレクション”についてです。
モンドセレクションは品質の代名詞のようなイメージですよね?
モンドセレクションの最高金賞に輝いたお菓子や食品は世界が認めた美味しさなのか?最高金賞と金賞はどのくらい価値が違うのか?と言うことについて、書いていきます。
今後の商品選びに変化が生まれるかもしれませんね。
出典:http://www.monde-selection.com/jp/
■モンドセレクションについて
モンドセレクションについて概要を説明いたしますね。
モンドセレクションのホームページによると、以下のことが分かります。
・製品を試験、評価して品質ラベルを与えること
・専門家による試験であること
・消費者への品質保証になること
・品質維持、改善に努力を続ければ、トロフィーがいただける
製品のカテゴリーは
・スピリッツ&リキュール
・食品
・ビール、飲料&ソフトドリンク
・化粧品
・ダイエット&ヘルス
・インターナショナルワインコンテスト
2018年度の実績
・2820点の製品
・92か国
・973社
統計データです。
私はこのデータに驚いたのですが、
実に80%がアジアと言うことなんです。
■どんどん増え続けている受賞商品
モンドセレクションの金賞を受賞している、食品は本当に美味しいのでしょうか。
私たちが一番気にするのは、“美味しいかどうか”ここですよね。
かつては、モンドセレクションって何?ということで、国際的な品評会で賞を得たらしいと注目される場合が多くあったそうです。
ですが、最近、モンドセレクションの受賞歴を掲げた商品が多すぎると思いませんか。
スイーツやお惣菜、お茶や清涼飲料に至るまで、小さな町のお菓子屋さんなどの食品でも受賞歴を掲げているケースが見かけられますよね。
モンドセレクションの重みが薄れてしまいそうな勢いですが、本当に世界のエキスパートに認められた美味しさがあるのか、そこが疑問です。
受賞製品一覧です。
http://awards.monde-selection.com/default.asp
いかがでしょうか。
■独自の審査基準がある
モンドセレクションの評価基準は極めて独創的です。
最高金賞、金賞などに輝いたというと、すごいことのように思われますが、実は相対評価ではなく絶対評価がされています。
つまりどういうことかと言うと、
テレビ番組で見るような料理人対決やランキング、オリンピックのようなメダルを争う競技とは異なり、ほかの商品と比較されることはありません。順位がないということです。
その商品だけを独自の基準に基づいて、審査員が評価をしていきます。
各製品固有の特性を考慮しながら、味や健康強調表示、使いやすさ、表示、パッケージおよび革新性、消費者への情報伝達などの側面も評価したうえでの総合得点がどの賞に当たるかで決まります。
つまり、味だけで決まるのではなく、パッケージや珍しさ、消費者へのアプローチ力まで評価の対象となっているのです。
しかも、ほかの商品より味が秀でているといった評価ではなく、一つひとつ個別に評価を行い、審査員が付けた得点でどの賞になるかが決まります。
60点以上を獲得すれば、最低でも優秀品質銅賞が得られ、90点~100点に該当すれば最高金賞になります。
毎年、審査が行われていますが、90点以上の評価が得られれば、いくつでも最高金賞の商品が出てくるというわけです。
■パリではあまり知られていない
日本では食品などでよく見かけるようになったため、モンドセレクションという言葉もよく知られるようになっており、なんとなくすごそうとか、これを買っておけば安心、食べたことはないけれど贈り物にしても大丈夫という感覚があるかもしれません。
ですが、審査が行われているパリで、地元の方にインタビューをすると、その存在さえ知らない人が多いのです。
実際にも出品するのは、多くが日本の企業やお店となっています。
2018年度の出品数は世界全体で2584件でしたが、そのうちアジア圏からの応募が2051件を占め、ほとんどが日本という驚きのデータがあります。
■お金で解決できるという話も
2017年のビジネスニュース番組では、驚きの事実も公開されました。
モンドセレクションに参加するには費用が必要で、逆に言うと、お金を出せば、相応の評価が得られるという話です。
取材を受けた企業も25万円の資金を払い、見事、最高金賞を受賞していました。
もちろん、お金が全てではありません。
世界の専門家をうなずかせる革新的なポイントや消費者に訴えかけるポイント、これまでにない工夫はあったことでしょう。
ですが、世界が認める美味しさだということにはならないことが見えてきました。
それでも、日本企業やお店がこぞって評価を受けにいくのは、モンドセレクションの受賞歴を掲げることで、売れ行きが全く異なるためです。
中には、海外のお店が日本での売上を伸ばしたいとモンドセレクションに応募した結果、日本市場での売上が3倍になったという事例もあるそうです。
つまり、日本人はそうした賞のステータスに弱いので、それを売上アップに利用されるだけであり、本当に誰もが認める美味しさかはある意味、食べてみないとわかりません。
■まとめ
モンドセレクションの品質に対する基準というのが、「味」よりも、ラベルなどの品質表示や、ルール通りに作られているか。
品質をルールとして捉えているということになりますね。
品質にはいろいろ面がある。
それを見た人がどう捉えるか?そのズレをどうやったら小さくできるのか?
そこに、品質まにあが考える「ばらつき」、というテーマが隠れています。
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